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会社設立後の役員報酬の決め方と時期のルール

役員報酬は従業員の給与とは異なり、1度決定すると原則として1年間変更ができません。

そのため、会社の利益を適切に残しつつ、節税効果を高めるための多角的な判断が求められます。

本記事では、会社設立後の役員報酬の決め方と決定時期について解説します。

役員報酬の決め方

役員報酬は、以下の基準に基づいて決定することが推奨されます。

売上予測に基づいて決める

役員報酬を決める際は、年間の売上高と経費を予測し、どれだけの利益が出るかを正確に見積もることが重要です。

報酬額が高すぎると会社の資金繰りが悪化し、逆に低すぎると法人利益が大きくなりすぎて法人税の負担が増加します。

月次の固定費や借入金の返済額を差し引いた上で、会社の手元にいくら残すべきかを基準に算出すると良いでしょう。

所得税・法人税のバランスで決める

役員報酬は会社の経費になりますが、受け取る個人には所得税や住民税が課されます。

法人税の税率と、個人の所得税の税率を比較し、合計の税負担がより少なくなる金額を探る必要があります。

利益をすべて役員報酬に回すよりも、一部を法人利益として残したほうが全体の納税額を抑えられる場合もあるため、事前のシミュレーションを行うようにしましょう。

社会保険料のバランスで決める

役員報酬の額に応じて、会社と個人が折半して負担する社会保険料の金額も変動します。

社会保険料は労使合計で報酬額の約30%に達するため、実質的な手取り額に大きな影響を与えます。

報酬を上げすぎると社会保険料の負担が重くなり、資金効率が低下する恐れがあるため、税金だけでなく社会保険料まで含めたトータルコストで検討することが求められます。

役員報酬の決定期限はいつ?

会社設立後、最初の役員報酬は、設立から3ヶ月以内に決定する必要があります。

また、2期目以降の改定についても、事業年度開始の日から3ヶ月以内に行うのが原則です。

この期限を過ぎてから報酬額を変更したり、期中に増減させたりすると、原則として経費として認められず、法人税の課税対象となるため注意が必要です。

まとめ

役員報酬の決定は、会社の財務状況や節税戦略に直結する重要な経営判断です。

1度決定すると1年間変更できないリスクを考慮し、金額を設定する必要があります。

自社の利益状況に適した報酬額を算出したい場合や、税務上のトラブルを避けたい際は、法人税務の実績が豊富な税理士へ相談することをおすすめします。

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中村 明弘税理士

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